東松島図書館は「開館中」 休校の子どもの強い味方 石巻市民も利用
「開館中」を表示し、子どもたちに家での読書の機会を与えている東松島市図書館新型コロナウイルス感染拡大の影響で石巻地方の多くの公共施設が臨時休館する中、通常通り開館している東松島市図書館が、臨時休校のため家で過ごしがちな子どもたちの心強い味方になっている。石巻市図書館が臨時休館のため隣町から借りにくるケースが増えたり、旅行書の貸出冊数が急減したりと、利用状況にも今までにない変化が現れている。
県教委が２月２８日に休校の措置を通知した翌２９日、同館に親子らを中心に市民が殺到。利用者はこの日だけで３００人余、貸出冊数は２０００冊を超えた。うち児童書が１０００冊以上だった。菅原優子館長（５９）は「読書で過ごそうと思ったのでは。１日の利用者は平均１５０人くらいだから、いつもの倍の市民が詰め掛けた」と驚く。
今はほぼ元の利用状態に戻っているが、それでも親子の姿が目立つという。菅原館長は「子どもたちに行く場所を与えると同時に、こういう時だからこそ家での読書が心を和らげる手助けになれば」と願う。
石巻市蛇田から３歳の娘と訪れた祖師麻悠子さん（３４）は以前から東松島市図書館を利用しているが「子どもが本好きなので開館していて助かる」と話した。
３月に入って石巻市民の利用が目立つのも特徴。菅原館長によると「足を運ぶ石巻市民が増えている。石巻から電話での問い合わせも毎日のようにある」と指摘。新型コロナウイルス感染拡大防止のため石巻市図書館が３１日（予定）まで休館になっているためで、東松島市図書館に家族で登録した石巻市民は１３件（１８日現在）に上る。
貸し出しにも変化が見られる。菅原館長は「旅行関連のガイドブックや雑誌が全く動かなくなった。春の旅行シーズンなのに借りる人はほとんどいない」と説明。外出の自粛ムードが旅行書を手に取ることをためらわせているようだ。そのため「本を開いて旅気分」と題したコーナーを開設、読書欲を誘っている。
一方で「おはなし会」など館内イベントは中止、「本を借りていくだけなら滞在時間も長くない。力を合わせて乗り越えたい」と強調、新型コロナに負けない市民のための図書館としての心意気を示す。
連絡先は０２２５（８２）１１２０。 http://www.lib-city-hm.jp/
2020年03月21日土曜日
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March 21, 2020 at 10:16AM
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