電力＝11月23～27日:小じっかりの東に対し、西が弱含み｜週間サマリー｜マーケットニュース｜マーケットニュース - リム情報開発

　卸電力市場は、東日本の小幅反発に対し、西日本が引き続き弱含んだ。Rim Indexスポット(翌日物取引)価格の24時間・中心値は、前週の平日(11月23～27日受渡:23日は祝日)の平均でみると、前の週(16～20日受渡)と比べ、東日本が1kWh当たり(以下同)0.34円高(6.3%上昇)の5.75円、西日本が0.13円安(1.9％低下)の6.62円。東日本では、前の週に比べて気温の上振れ幅が縮んだことや雲の多くなった天気を受けて、需給がやや締まったとみられる。西日本も前の週よりも気温が低下したものの、平年比では高い状態が続いた。この中、晴れ間が前の週よりも多くなった九州エリアの需給が特に緩み、西日本の中心値を押し下げた形。東日本と西日本の平均の格差は西高東低の0.87円と、同じく西高東低の1.34円だった前の週よりも縮小した。

　

　北海道の予想気温が10度を下回り、その他の地域も概ね20度以下の水準へと戻った。前週の予想最高気温(気象庁の前日発表)は、東日本の東京と西日本の大阪でともに、連日、(セ氏)18度を下回った。主要6都市の予想最低は、東京で24日が11度、25日が10度、26日が8度、27日が11度、28日が10度。仙台は、順に6度、6度、5度、4度、5度。札幌は、零度、1度、3度、零度度、零度。一方、大阪は9度、9度、9度、11度、11度、名古屋が8度、9度、9度、9度、10度、福岡が8度、11度、13度、13度、10度だった。天気は、各地で雨交じりの予想日のあった東日本が、西日本よりも太陽光発電の供給が制約されやすい条件だった。

　

　JEPXの1日前市場では、最も市場規模の大きい東京エリアの平均が5.76円と、前の週と比べ0.37円高。気候条件の違いや本州との連系線の制約により独自の動きになりやすい北海道エリアは、同0.08円の上昇にとどまり、東京より低い5.69円。北海道の東京との価格差は0.07円安と、前の週の0.22円高から高安が逆転した。東北エリアは東京より0.01円安い5.75円。時間帯別でみると、東京と東北では、昼間主導の値上がり。北海道は、昼間、夜間ともに小幅高。北海道の上げが東京・東北と比べて限定的だった一因としては太陽光発電が考えられる。札幌などが比較的晴れ間に恵まれなど、北海道では太陽光発電からの供給が上値を抑えたもよう。

西日本の最大市場である関西エリアの平均は6.75円と、前の週と比べ0.01円の低下。価格が他地域と比べ割安水準で推移することの多い九州エリアは、同0.73円安の6.01円へと落ち込んだ。両域の価格差は0.74円で、前の週の0.02円から拡大。時間帯別にみると、関西は小動きで、夜間が小じっかりだったが、昼間が小安くなり、24時間全体ではほぼ横ばいとなった。九州は、昼間の主導で下げた。前の週と比べて、晴れ間に恵まれ、太陽光発電からの供給が増えたとみられる。

　

　JEPXのスポット取引(1日前市場)は24日受渡から27日受渡の4日間で、システムプライス・24時間の平均が、前の週と比較して0.22円高(3.9％上昇)の5.87円だった。同期間の1日平均の約定量は約8億6,500万kWhと、前の週より2,000万kWh増えた。

　

日本卸電力取引所 スポット価格(1日前市場・24時間)・平日
受渡日	23日	24日	25日	26日	27日		平日平均
システム プライス	祝日	5.63	6.03	5.60	6.22		5.87
約定量 (1,000kWh)	勤労感謝の日	857,924	862,874	864,915	872,672		864,596
注：単位は円/kWh

　

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November 30, 2020 at 06:38AM
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