自宅で覚醒剤を使ったなどとして、覚せい剤取締法違反(所持、使用)と大麻取締法違反(所持)の罪に問われたタレント田代まさし(本名政)被告(63=茨城県鹿嶋市)は13日、仙台地裁(大川隆男裁判官)の初公判で起訴内容を認めた。検察側は懲役3年6月を求刑し、即日結審した。判決は3月4日。

田代被告は黒縁眼鏡をかけ、黒い上着に白いワイシャツ姿。職業について「タレントですが、しばらく活動していません」と説明。罪状認否で裁判官から間違いないかと問われ「いえ、ありません」と答えた。

検察側は冒頭陳述で、被告が取り調べで「昨年8月から再び覚醒剤を使用するようになった。ライブの台本を書いている際に眠くなり、頭をすっきりさせるために使ったこともある」と供述したと明らかにした。

被告は検察側から薬物の入手経路を問われ「反社会的勢力の人に耳元で『あるぞ、どうする』と聞かれ入手した。昨年10月にはバイクイベントの仮設トイレで覚醒剤を拾い、チャンスと思ってしまった」と述べた。弁護側は保護観察付きの執行猶予判決を求めた。

起訴状によると昨年11月6日、東京都杉並区の当時の自宅で覚醒剤や大麻を所持。同日ごろ、覚醒剤を使ったとしている。

被告は同月、宮城県警に逮捕された。過去にも薬物事件などで有罪判決を受けている。(共同)