Search

東大寺・東塔の復元図2案作成 異なる建築様式「再建の歴史たどる資料」 奈文研 - 毎日新聞 - 毎日新聞

東塔の「重源案」=「奈良文化財研究所紀要2020」掲載図から一部改変

 奈良文化財研究所(奈文研)は、世界遺産・東大寺(奈良市)にかつてあった東塔について、鎌倉時代に再建を主導した僧・重源(ちょうげん)(1121~1206年)と臨済宗の開祖・栄西(1141~1215年)が手掛けた現存建築の特徴を参考に、二つの「復元原案」を作成した。シンプルな構造の建築技法「大仏様」の図案を重源案、意匠を凝らした華やかな「禅宗様」の図案を栄西案と名付け、今後の復元研究に役立てる。【加藤佑輔】

東塔の「栄西案」=「奈良文化財研究所紀要2020」掲載図から一部改変

 東塔は764年ごろに建てられた七重塔。平安時代末には、平氏による南都焼き打ちで大仏殿や南大門などと共に焼失した。その後、重源が再建に着手し、栄西らの手を経て1238年ごろ再建されたが、1362年の落雷で再び焼けたとの記録が残る。鎌倉時代の東塔は、基壇が約27メートル四方あり、高さは約96メートルだったとされる。

 創建当初の伽藍(がらん)復元に向けた整備構想に基づき、寺や奈文研などでつくる調査団が東塔についての文献を調べたが、重源と栄西どちらの設計案を基に再建が進められたのかは資料が残っておらず、わからなかったという。

 そこで、奈文研は重源が大仏様の建築様式である南大門、栄西が禅宗様を取り入れた鐘楼の建設に携わったとの記録を基に、「二人が設計するならば、こう作るだろう」と想像し、それぞれの復元原案を作成した。

 重源案は、組物(屋根を支える部材)が少なく、屋根が大きい豪快でシンプルな作り。栄西案は曲線を生かした屋根で、組物が多く、華やかな印象を与える作りとなっている。

 調査を担当した目黒新悟研究員は「鎌倉時代の東塔の図面を書いたこと自体が初めてで、再建の歴史をたどる上で重要な資料になる」と話している。研究成果は2日に公表した紀要に掲載された。

Let's block ads! (Why?)



"東" - Google ニュース
October 05, 2020 at 07:52AM
https://ift.tt/30BcgNI

東大寺・東塔の復元図2案作成 異なる建築様式「再建の歴史たどる資料」 奈文研 - 毎日新聞 - 毎日新聞
"東" - Google ニュース
https://ift.tt/36LpXe2
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update

Bagikan Berita Ini

0 Response to "東大寺・東塔の復元図2案作成 異なる建築様式「再建の歴史たどる資料」 奈文研 - 毎日新聞 - 毎日新聞"

Post a Comment

Powered by Blogger.