ネットで修繕費寄付募る台風被害の宮谷八幡神社、摂末社の一部倒壊の危険：東京新聞 TOKYO Web - 東京新聞

強風で土台がずれ、壁などがゆがんだままの春日神社。複数箇所を木材で支えて倒壊を防いでいる＝大網白里市の宮谷八幡神社で

　昨年九月の台風１５号で、被害を受けた大網白里市大網の宮谷（みやざく）八幡神社が、インターネットを使った「クラウドファンディング（ＣＦ）」で修繕費の寄付を募っている。摂末社の一部には倒壊の危険が迫っており、早急な修繕が必要だという。寄付の受け付けは二十二日まで。

　同神社は起源は分からないが江戸時代に建てられたと言われ、八幡神社と左右の摂末社からなる市指定文化財。高台にあるため遮るものが少なく、台風１５号の強風が直撃した。

　参道の十数本の木が倒れ、拝殿では銅板屋根が損壊し、雨漏りのため畳にかびが広がった。特に被害が大きかったのは、摂末社の一つの春日神社。土台が大幅にずれて壁や扉がゆがみ、応急処置として木材を差し込んで支えている。

　宮司の中嶋祐子さん（３１）は「また大型台風が来れば倒壊してしまう。秋になる前になんとか直したい」と焦りを募らせる。

　修繕費は約千二百万円に上る。約六百人の氏子に支援を呼び掛けているが、被災した人が多く、多額の寄付は見込めない。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、祈祷（きとう）の依頼やさい銭も激減し、収入からの捻出も困難になったという。

　クラウドファンディングの目標額は百万円。先月十三日に始め、今月五日までに集まったのは五十七万五千円。二十二日までに目標額に達しないと、寄付金は返還することになる。

　中嶋さんは「新型コロナの影響で大変な時期だが、こういう時こそ祈りや心のよりどころが大切にされている。地元の先祖が受け継いできた神社を次世代につなげていくためにも、お力添えをお願いしたい」と呼び掛ける。

　クラウドファンディングは一口三千円から。運営サイト「ＲＥＡＤＹＦＯＲ（レディーフォー）」で同神社を検索し、支援額を選んで申請する。支援額によって、おみくじや祝詞の奏上などの返礼がある。（太田理英子）

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