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<新型コロナ>第2波備え 千葉大付属病院、寄付の緊急呼び掛け - 東京新聞


集中治療室で重症の感染患者を治療する医師ら=千葉大医学部付属病院で(同病院提供)

集中治療室で重症の感染患者を治療する医師ら=千葉大医学部付属病院で(同病院提供)

 新型コロナウイルスの感染患者の受け入れや感染予防のため外来患者が減り、経営が悪化する病院が増えている。二月から感染患者の入院治療を続けてきた千葉大医学部付属病院(千葉市中央区)でも収入減は深刻で県などからの支援が見込まれるが、損失分を補填(ほてん)できるかは見通せていない。感染拡大の第二波に備え、寄付の緊急募集を始めた。 (太田理英子)

 同病院によると、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の関係者をはじめ、これまでに六十人近くの感染患者を受け入れ、治療してきた。当初は重症患者が中心だったが、他の医療機関での体制が整わず、四月後半からは軽症者も受け入れた。一時最大三十三人が入院したという。

 感染患者の病室として、二病棟に計九十二床を用意したが、「ゾーニング」と呼ばれる区分けのため、スペースが必要となり、実際に稼働できたのは集中治療室(ICU)十床も含めた計六十床程度。また感染患者の病室と治療を担当する人員を確保するため、緊急度の低い治療や手術を延期するなどして一般患者の入院、来院者を制限した。

 その結果、五月の外来患者数は前年同月比24・4%減の三万一千九百九十四人、病床稼働率は19・9ポイント減の63・3%に。収入は約二十三億円と、前年同月から約五億七千万円減った。一方、院内感染予防策として、一般患者に対して入院や内視鏡検査の前にPCR検査を実施するなどしたため、想定外の支出も増えた。

 現在は通常通りの医療体制に戻りつつあるが、第二波に備え、感染患者用の病床の半数は空けたまま。横手幸太郎病院長は「一生懸命対応すればするほど収入減になってしまう。空間や人的な課題への投資が必要」と話す。

 第二波に向けた防護具の確保や感染症専用診療室の設置のため、同病院は初めて寄付の募集に踏み切った。

 横手病院長は「第一波で負った傷の手当てをしながら戦わないといけない状況。地域医療の最後のとりでとして役割を果たせるよう、支援を頂きたい」と協力を呼び掛ける。

 寄付の方法は振り込みかクレジットカード決済。詳細は同病院のホームページ。問い合わせは、同病院=電043(222)7171=へ。

◆医療機関の9割苦境 県内アンケートで訴え

 新型コロナウイルス感染拡大による診療への影響について、県保険医協会は四、五月の二回、会員の医療機関にアンケートを実施した。

 五月のアンケートでは、回答者の約九割が患者と収入の減少を訴えた。

 四月のアンケートは三月分の診療、五月は四月分の診療について尋ねた。会員約四千百八十人を対象とし、四月は千二百九十四人、五月は九百八十九人から回答があった。

 「患者が減った」との回答者は四月は79・1%で、五月には93%に増加。「収入が減った」と答えたのは、四月は74・1%で、五月は89・6%に伸びた。

 同協会によると、会員は開業医が中心。換気や消毒など感染防止策を取ったが、通院を自粛する患者が増えたという。

 同協会の担当者は「経営悪化で地域の医療機関がつぶれてしまえば、社会的損失になる。診療継続のため、医療物資の提供など行政の支援が必要」と話す。  (太田理英子)

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